爪切り
爪が伸びすぎると、じゅうたん等にひっかけて生爪が剥げたり、途中で折れて出血したりします。
お散歩時に地面で削れて丁度良い長さが保たれれば切る必要はないのですが、それでも狼爪(ろうそう=人間の親指にあたる爪)は他より高い位置にあるため削れずに伸びてしまいます。特に狼爪は巻き爪で伸びることが多く、伸びすぎた爪が巻いて肉球に刺さってしまうケガが多くあります。
犬・猫の爪を横から見ると右図のように芯があり、そこには血管や神経が通っています。爪を切るには、犬・猫用の爪切りを用いてヒトと同じように白い部分だけを切ります。深爪しすぎて血管の部分を切ってしまうと、出血して痛いので爪切りが嫌いになってしまうかもしれません。最初からあまりギリギリに切らずに、何回かに分けて切ると失敗が少ないです。
黒い爪で血管が見えない場合は、先端から少しずつカットしていき、その断面の変化を見ます。最初はカットした面が固くてカサカサ乾いていますが、それがだんだん湿った感じで半透明になってきます。そこまできたら血管や神経が近いのでストップして下さい。
爪が長いままでいると中の血管や神経も伸びてくるため、次に爪切りをする時に出血しやすくなり痛い思いをしてしまいます。伸びすぎていないか1ヶ月に1回はチェックして切ってあげましょう。
ご自宅で切ることが難しい場合は、爪切りだけでも構いませんのでお気軽にご来院下さい。
足裏・足周りカット
被毛の長いコは、足の裏にも毛が生えます。その昔、林を駆け回ったり雪山に住んでいた頃はその毛が足先を守ってくれていました。しかし今では室内や道路・芝生の上で過ごすことがほとんどなので、足裏の毛は役目を失いました。
しかも湿度の高い日本では特に、足裏に毛が密生することにより蒸れて細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
また、フローリングで滑ってケガやねんざなどの原因にもなります。
足裏の毛をバリカンでカットすることによって散歩後の足の手入れもラクになり、通気性も良くなります。
また、肉球の滑り止めがしっかりと効くようになり、歩きやすさも変わってきます。
足裏・足周りカットだけでも構いませんのでお気軽にご来院下さい。
※特にご予約は必要ありません。
耳そうじ
耳にトラブルをもつコは意外と多く、特に垂れ耳や耳の中に毛が生えているコは蒸れやすいので注意が必要です。蒸れた耳の中では細菌が繁殖しやすく、またミミダニなども寄生して耳が臭うようになり、時にはものすごく耳をかゆがります。
犬・猫の耳は右図のように耳道がL字型になっています。ヒトのように耳の穴からまっすぐ鼓膜ではないので、細い綿棒などで奥の見えない部分をむやみにつつくとかえって耳を悪くしてしまいます。
耳そうじは、化粧用のコットンなどを人差し指に巻きつけて指が入る範囲を優しく拭う程度にします。その際にコットンにイヤークリーナー等をつければ汚れが浮きやすくなりますが、無ければ湯で湿らせるだけでも良いです。
薄茶色の耳垢が少し出るくらいは正常ですが、耳垢が真っ黒だったりネチョネチョしていたり臭いがいつもと違うようでしたら、耳垢で検査する場合もありますので耳そうじをせずにご来院下さい。
耳に毛が生えているコは器具を用いて抜く必要があります。よく「痛いのでは?」と心配されますが、女性が眉の手入れで毛抜きを使うように、わんちゃん達も慣れれば平気な顔をしています。
耳毛抜きと耳そうじも、1ヶ月に1回はチェックしてそうじしてあげましょう。ご自宅でされるのが難しい場合は、耳そうじだけでも構いませんのでお気軽にご来院下さい。